破産
こんにちは。皆さん破産したことはありますか?
僕はあります。
1万円で始めた口座でコツコツと50万円まで増やして、調子に乗って溶かして0円。
こんな経験は過去に何度もしています。
当時は運が悪かったとか、チャートがおかしかったとか変な言い訳を探していましたが、今振り返ってみれば当時は破産すべくして破産していたなと思います。
今回は破産を回避するために考えていることを1回言葉にしてみたいなと思って筆をとりました。
- 破産確率について
- 勝率
- 損切り
- 利益の伸ばし方
- メンタル管理
- 色々な投資方法について
上記で書いて行こうと思ってます。
今回は1の破産確率について。
「じゃんけんで勝てば掛け金の3倍が戻ってくる、1回にいくらでも掛けていい。何度でも参加できる」
こんな夢のようなギャンブルがあるとします。
50%の確率で掛け金が3倍になるなんて激熱ですね。
これだけで生活したい。
ここで問題です。
「資金が100万円ある場合、1回にいくら掛けますか?」
期待値がプラスだからと言って一回に100万円をかけるかなりの確率で破産しますし、怖いからと言って1円で勝負し続けても全然お金は増えません。
そんな時は破産確率の計算から、適正な掛け金が分かります。
バルサラの破産確率ってやつですね。
実際の計算結果は以下の通り。左側の%は資金に対しての掛け金の割合です。
資金が10万円まで減ってしまう確率を計算してみました。
掛金が資金の50% のとき 99.97%
40% のとき 55.46%
30% のとき 21.29%
20% のとき 3.24%
10% のとき 0.01%
5% のとき 0%
資金の5%で勝負すれば破産のリスク無くこのギャンブルにチャレンジ出来る事が分かります。
万が一10連敗した場合に破産するのでは?
って思うかもしれないですけど、掛け金はその時の資金の10%ですので、初回から10連敗した場合でも34.8万円程度のお金は残ることになります。
こんな感じで、破産のリスクは数学的に評価できるんですね。
トレードにおいての条件でも計算してみます。
※RRはリスクリワードのことで、勝った額の平均/負けた額(掛け金)の平均のことです。
今度は、掛け金の比率を固定して破産しないための条件を見てみます。
RRの()の中の数値が、掛け金の資金に対する割合です。
破産しないために必要な勝率ごとのRRを求めた図が以下になります。
勝率 | RR(2) | RR(5) | RR(10) | RR(20) |
90 | 0.118 | 0.130 | 0.155 | 0.235 |
80 | 0.268 | 0.299 | 0.367 | 0.638 |
70 | 0.464 | 0.527 | 0.68 | 1.57 |
60 | 0.74 | 0.86 | 1.19 | ー |
50 | 1.12 | 1.37 | 2.10 | ー |
40 | 1.74 | 2.28 | 6.00 | ー |
30 | 2.85 | 4.42 | ー | ー |
20 | 5.54 | 37 | ー | ー |
10 | 24.3 | ー | ー | ー |
ーのところは破産確率を0に出来る条件は存在しません。
勝率が低いほど高いRRが求められ、破産しないためにどんなにRRを高めても限界があることが分かります。
次はRRごとの破産しないために必要な勝率を比較してみました。
RR | 勝率(2) | 勝率(5) | 勝率(10) |
勝率(20) |
10 | 14.4 | 23.1 | 37.7 | 62.0 |
5 | 21.3 | 28.6 | 41.1 | 63.0 |
3 | 29.1 | 35.4 | 45.9 | 65.1 |
2 | 37.0 | 42.4 | 51.4 | 67.9 |
1 | 52.7 | 56.7 | 63.1 | 74.8 |
0.5 | 68.5 | 71.1 | 75.2 | 82.8 |
0.3 | 78.2 | 80.0 | 82.8 | 88.0 |
0.2 | 84.3 | 85.5 | 87.6 | 91.3 |
0.1 | 91.4 | 92.1 | 93.2 | 95.2 |
RRが低いほど高い勝率が求められます。
スキャなど低いRRで勝負をする場合は、掛け金を倍にしても必要な勝率の変化量が少なく、
一方、高いRRで勝負をする場合は安定した勝率が求められそうです。
勝率とRRとの関係から、資金の増加量の関係を見てみましょう。
Aは、勝率とRRから計算した破産しない範囲でかけられる最高額です。
この場合の破産も、「資金が1/10になること」で計算しています。
Bは、勝率とRRから計算した期待値です。
期待値は1回の取引で資金が増える割合ではなく、1回に掛けた金額がどれくらい増えるのかを表したものです。
掛け金によって資金の増え方は変わってきますので、この期待値にAをかければ、破産しないギリギリの掛け金で取引した場合の、1回の取引での資金の増加率が求められます。それが3つ目の表です。
例えば、RR2の勝率40%の手法の場合、
1回の掛け金が資金の3.7%と破産リスク0で勝負をしても、1回で増える平均増加率は0.74%。
資金100万円のうちの3.7万円で勝負をして、勝てば7.4万円になりますが、1回の取引で期待が出来る平均のバックは7400円ということになります。
この場合、95回の取引で資金が倍になります。
もっと稼ぎたいと思った場合、どうするのが良いでしょうか?
正解は努力です。
RRを2→3に伸ばした場合、増加率は0.74→4.32
勝率を40%→50%にした場合、増加率は0.74→4.60
少しの変化で大きくパフォーマンスが変化しますが、これは同時に1回の掛け金も上げているからです。
掛金を上げない場合の増加率は真ん中の表ですね。
RRを2→3に伸ばした場合、増加率は0.2→0.6
勝率を40%→50%に伸ばした場合、増加率は0.2→0.5の変化になります。
増加率の増え方が逆転するのは、RRよりも勝率を上げた方が破産しにくく、掛け金をより多くあげる事が出来るためです。
増加率が4.6%の場合、100万円スタートで200回集中して取引を頑張れば80億円ですね。
RR2の勝率50%の条件なら、資金の9.2%で勝負しても破産しません。
9.2%って結構かけてるように思うのですが、破産しません。
そして、勝率50%、RR2のトレードはそこまでべらぼうに厳しいって条件でもないと思います。
では何故破産してしまうのでしょうか?
破産の原因は単純に下手くそってこともあるかと思うのですが、
自分の感覚的なRRと勝率が実際よりも低い事や、
メンタルが崩壊した時は1回の取引に掛けすぎてしまうこと等があると思います。
トレード時のスキルや、1回の損切の考え方などで改善できる事もあるかと思っているのですが、それはまた次のブログで。